「トランプ関税がまた話題だね」──そう聞くと、多くの人が“最近始まった政策”みたいに感じると思うんです。
でも実は、ここがいちばん大事なポイントで。
トランプ関税の“はじまり”は2018年。
つまり、いま私たちが見ているのは「突然の新政策」ではなく、2018年から積み上がってきた“長い物語の続き”なんですよね。
「いつから?」の答えを2018年に置けると、ニュースの点(その時々の発言や報道)が線になって、驚くほど理解しやすくなります。
不安って、だいたい「全体像が見えない」ときに大きくなるんです。だから今日は、トランプ関税を2018年のはじまりから、2026年1月1日時点の“現在”まで、時系列で一本につなげていきます。あなたの中のモヤモヤ、ここで一緒にほどいていきましょう。
この記事を読み終えるころには、「結局いつからで、何がどう変わって、次に何を見ればいいのか」が整理できるはずです。
- トランプ関税とは?わかりやすく(まず全体像)
- トランプ関税はいつから?(結論:2018年2月7日→段階的に拡大)
- 【時系列】トランプ関税の“はじまり”(2018年)
- トランプ関税(中国)はいつから?セクション301の“本丸”
- 2019〜2020年:拡大と調整(「関税は永遠?」問題)
- 2021〜2024年:トランプ関税はどうなった?(301関税の“4年見直し”)
- 2025年:トランプ関税「最新」—IEEPAと相互関税で第2章へ
- トランプ関税 自動車はいつから?(2025年4月3日/5月3日)
- トランプ関税 最高裁・裁判は何が争点?(IEEPA=どこまで使える?)
- 2026年1月1日現在:最新アップデート(関税は“延期”もある)
- トランプ関税の日本への影響(わかりやすく:3つの波)
- 中学生でもわかる:関税って結局なに?(超ざっくり)
- まとめ|「いつから?」がわかると、“次に見るべきもの”も見えてくる
- FAQ
- 情報ソース(URL付き)+注意書き
トランプ関税とは?わかりやすく(まず全体像)

「トランプ関税」と一言で呼ばれますが、実はこれ、1つの関税の名前ではありません。
正体は、“違う根拠(法律)で動く関税の集合体”なんです。
- セクション201(Safeguard):輸入が急増して国内産業が傷つくときの“一時救済”
- セクション232(国家安全保障):安全保障を理由に関税(鉄鋼・アルミなど)
- セクション301(不公正貿易への対抗):相手国の不公正措置への対抗(中国向け追加関税の中心)
- IEEPA(緊急権限):国家緊急事態を根拠に、より広く関税を動かす枠組み(第2期で重要に)
「トランプ関税=ひとつの政策」ではなく、201/232/301/IEEPAという複数ルートの合体技です。だから「いつから?」も、ルート別に整理すると一気にスッキリします。
ニュースが難しく感じるのって、出来事が“点”で届くからなんですよね。今日は、その点を時系列の“線”にします。相場でも政策でも、線が見えると心が落ち着きます。
トランプ関税はいつから?(結論:2018年2月7日→段階的に拡大)
「いつから?」の最短回答は、こうです。
トランプ関税の始まりは、2018年2月7日。
そして、その後2018年3月23日に鉄鋼・アルミ、2018年7月6日に対中追加関税が本格化していきます。
「2018年から始まっていた」──ここを押さえると、“最近のニュース”が過去とつながって見えるようになります。
【時系列】トランプ関税の“はじまり”(2018年)
2018年2月7日:セクション201(洗濯機・太陽光)
最初の号砲は、洗濯機・太陽光パネル(ソーラー)でした。
「輸入が増えすぎて国内産業が厳しい」という判断で、セクション201(セーフガード)が動きます。
ここ、意外と忘れられがちなんですが、「中国との関税戦争」の前に“品目起点”で始まっているんですよね。始まりが見えると、全体の“癖”がつかめます。
2018年3月23日:セクション232(鉄鋼25%・アルミ10%)
次に来たのが、国家安全保障を理由にするセクション232。
一般的な整理では、鉄鋼は追加25%、アルミは追加10%で、どちらも2018年3月23日から発効、という形で理解するとスッキリします。
232は「安全保障」。301は「不公正への対抗」。
根拠が違う=争点も、継続条件も違うんです。
トランプ関税(中国)はいつから?セクション301の“本丸”
いわゆる「米中関税合戦」の中心は、セクション301です。USTR(米通商代表部)が、リスト(List)単位で整理しています。
【一覧】List1〜List4(ざっくり時系列)
まずは、覚えるのはこの“骨格”だけでOKです。
| 区分 | 主な通称 | 発効(代表日) | メモ |
|---|---|---|---|
| List 1 | 約340億ドル分 | 2018年7月6日 | 25%(代表的) |
| List 2 | 約160億ドル分 | 2018年8月23日 | 25%(代表的) |
| List 3 | 約2000億ドル分 | 2018年9月下旬(10%開始) | のちに25%へ引き上げの経緯 |
| List 4 | 約3000億ドル分 | 2019年後半(4Aなど) | 一部は7.5%へ調整(Phase One後) |
初心者の方は、まず「2018年7月→8月→9月で段階的に拡大」だけ覚えれば十分です。細かい品目は、その次でOK。
相場が嫌うのは、数字そのものより「ルールが変わり続けること」。関税は“コスト”であると同時に、企業心理に刺さる“不確実性”でもあるんですよね。
2019〜2020年:拡大と調整(「関税は永遠?」問題)
2019年は、関税が「交渉のカード」として、より強く使われました。
一方で2020年に入ると、一部は税率が調整される動きも出ます(Phase One合意後の流れなど)。この時期の要点は“上げた関税が、そのまま残り得る”という現実です。
2018〜2020で学べるのは、関税は「始める」のは速いけど、「終わらせる」のは遅い、ということです。
2021〜2024年:トランプ関税はどうなった?(301関税の“4年見直し”)
「トランプ政権が終わったら、関税も終わった?」──残念ながら、そう単純ではありません。
特にセクション301は、制度上見直し(レビュー)が入りつつも、継続・修正が起きやすい枠組みです。
USTRは2024年9月13日に、対中301関税について法定の4年見直し後の最終的な修正を公表しています。
投資家目線だとここが重要で、「関税の是非」より“政策が継続する前提で企業が動き始める”タイミングなんです。政策が固定化すると、設備投資・調達先・サプライチェーンが静かに組み替わっていきます。
2025年:トランプ関税「最新」—IEEPAと相互関税で第2章へ
2025年2月1日:カナダ・メキシコ・中国への追加関税(IEEPA)
第2期で注目されたのが、IEEPA(緊急権限)を根拠にした追加関税です。
ホワイトハウスのファクトシートでは、カナダ・メキシコに25%、中国に10%(カナダのエネルギーは10%)と整理されています。
2025年は、301や232だけでなく、IEEPAという“別のスイッチ”が前面に出てきました。ここが、最高裁や裁判の話につながります。
2025年4月2日:相互関税(reciprocal tariff)をうたう大統領令(EO 14257)
さらに、2025年4月2日に署名されたEO 14257では、IEEPAやNEAなどを根拠に、相互関税をうたう枠組みが示されています。
“相互(reciprocal)”って聞こえは公平っぽいけど、実務は別物。市場が見ているのは、①対象国の広さ ②税率の一貫性 ③法的な耐久性です。
私の考察をもう少しかみ砕いて説明すると・・・
ここ、言い換えると「結局、投資家や企業は何を怖がっていて、何が見えたら安心するの?」という話なんですよね。
“相互(reciprocal)”という言葉自体より、市場が見ているのは次の3点です。
① 対象国の広さ(= 誰まで巻き込むの?)
対象国が少なければ、影響は局所的です。たとえば「特定の国だけ」なら、その国と取引が濃い企業の問題で済むことが多い。
でも対象国が広いと、世界中の取引が巻き込まれて“どこに地雷があるか分からない”状態になります。
- 企業:どの国から調達すればいいか分からず、発注を止めたり遅らせたりする
- 投資家:影響範囲が読めず、リスク資産を一旦売って現金化しやすい
対象国が広いほど「当事者が増える」=不確実性が増え、株も為替も揺れやすくなります。
② 税率の一貫性(= ルールは固定?それともコロコロ変わる?)
税率が「25%で固定」「この条件なら10%」みたいに整理されていると、企業は値付け(価格転嫁)や契約を組み直せます。
でも税率がコロコロ変わると、見積もりが出せないんです。これ、実務では致命的。
- 輸入業者:原価が読めず、納期・価格保証ができない
- メーカー:部品コストが揺れて、生産計画を組めない
- 小売:値札を付け替える前にルールが変わり、在庫の損益がブレる
市場が嫌うのは“高い税率”より、「明日いきなり変わるかもしれない」という状態。これが投資家心理を冷やします。
③ 法的な耐久性(= それ、裁判で止まらない?あとでひっくり返らない?)
いちばん実務に効くのがここです。
もし関税が裁判で止まる/違法と判断される/差し止めが出る可能性があると、企業は2択で悩みます。
- 払って進める(でも後で返ってくる?返ってこない?手続きは?)
- 止める(でも止めたことで納期遅延・機会損失が出る)
つまり、法的に不安定だと「取引そのものが止まる」方向に働きやすいんです。
市場も同じで、「関税が続く前提」で企業業績を織り込んだ直後に、司法判断でひっくり返ると、株価の前提が崩れます。
“法的に耐える”かどうかは、企業の意思決定(発注・投資・雇用)を止めるか動かすかを左右します。結果的に景気と相場のブレ幅も大きくなります。
まとめると、実務的にはこうです。
対象国が広いほど「巻き込まれる企業」が増え、税率がブレるほど「見積もり・契約」が止まり、法的に揺れるほど「発注そのもの」が止まる。
だから市場は、“関税率そのもの”より「どこまで広がって、どれだけ固定されて、どれだけ長く持つか」を見ているんですよね。
トランプ関税 自動車はいつから?(2025年4月3日/5月3日)
自動車は、日付がはっきりしている分、読みやすいです。
- 自動車(完成車):2025年4月3日から発効
- 自動車部品:2025年5月3日以降に発効
自動車はサプライチェーンが長いので、関税が乗ると「部品 → 組立 → 価格」の順に波紋が広がります。
日本への影響でよくある誤解が「完成車だけ見ればいい」。でも実際は、部品・素材・物流まで“じわっと”効いてきます。ここ、見落とすと痛いんですよね。
トランプ関税 最高裁・裁判は何が争点?(IEEPA=どこまで使える?)
ここは、難しそうに見えて、ポイントはシンプルです。
争点は「関税が良いか悪いか」よりも、
「大統領がIEEPAで、どこまで広範に関税を動かせるのか」という“権限の上限”です。
IEEPA系の関税は、法的に揺れやすい。だから企業も市場も「次にどう転ぶか」を常に織り込みにいきます。
2026年1月1日現在:最新アップデート(関税は“延期”もある)
「関税は上がる一方」と思いきや、政治はときどき“ブレーキ”も踏みます。
2026年1月1日、トランプ大統領が、家具(upholstered furniture)やキッチンキャビネット等の関税引き上げを1年延期する措置に署名したと報じられました。
“延期”って地味だけど、マーケット的には重要です。インフレ(物価)と有権者心理が政策に跳ね返ってきたサインにも見えるから。相場は、こういう“温度差”に敏感なんですよね。
トランプ関税の日本への影響(わかりやすく:3つの波)
日本への影響は、ざっくり3段階で考えると整理できます。
波①:直接(輸出企業・品目)
- 自動車・部品(2025年の動きが直撃)
- 鉄鋼・アルミ(232の枠組み)
波②:間接(サプライチェーン・投資判断)
米国向け比率が高い企業だけでなく、「部品を納める会社」「素材を出す会社」「物流」まで、見えにくい形で効いてきます。
波③:マクロ(物価→金利→為替→投資マインド)
関税は“輸入コスト”なので、物価に跳ねやすい。物価が動けば、金利や景気観測が揺れて、為替(ドル円)も動きます。
そして投資家心理が揺れると、株だけじゃなく、暗号資産のようなリスク資産にも波が来る──私はここをいつもセットで見ています。
日本への影響は「直接」だけじゃなく、マクロの連鎖で効く。ここが“体感”につながります。
中学生でもわかる:関税って結局なに?(超ざっくり)
関税を一言でいうと、海外から入ってくるモノにかける税金です。
だから関税が上がると、輸入品の値段が上がりやすい。すると、国内の会社が有利になったり、逆に材料が高くなって困ったりします。
これ、学校のテストなら「関税=税金」で終わり。でも現実は、関税が交渉カードになって、人の不安や期待が市場を揺らすんです。
まとめ|「いつから?」がわかると、“次に見るべきもの”も見えてくる
最後に、今日の結論をまとめます。
- トランプ関税のはじまりは2018年2月7日(セクション201)
- 2018年3月23日:鉄鋼25%・アルミ10%(232)
- 2018年7月以降:対中追加関税(301:List1〜)が本格化
- 2024年9月13日:301関税は4年見直し後に修正・継続(USTR)
- 2025年:IEEPA・相互関税(EO 14257)など“第2章”へ
- 2026年1月1日:家具・キャビネット等の引き上げが1年延期(最新)
次に見るべきは「大統領令」「USTR(関税の運用)」「裁判(IEEPAの限界)」の3つ。
ニュースの見え方が変わります。
あなたは、関税ニュースを見るとき、「税率」と「根拠(201/232/301/IEEPA)」、どっちを先に見ていますか?
ここが整理できると、不安が“判断”に変わっていきます。
FAQ
Q. トランプ関税はいつから?
A. 最初の発効は2018年2月7日(セクション201:洗濯機・太陽光)です。
Q. 中国向け(301)はいつから?
A. 代表的には2018年7月6日(List1)から段階的に拡大していきます。
Q. 自動車関税はいつから?
A. 文書上は2025年4月3日(自動車)、2025年5月3日以降(部品)です。
Q. 最高裁・裁判の争点は?
A. 「関税の善悪」より、IEEPAでどこまで関税を動かせるか(権限の範囲)が焦点になりやすいです。
情報ソース(URL付き)+注意書き
本記事は、米国政府の一次情報(USTR、White House、Federal Register)および議会系資料(CRS)を中心に、発効日・根拠法・政策の位置づけを確認して作成しました。関税は「税率」だけでなく「根拠(201/232/301/IEEPA)」によって継続条件や争点が変わるため、同じ“トランプ関税”でも中身は複数に分かれます。投資判断や実務判断は、必ず公式資料と専門家の助言も併用してください。
CRS: Escalating U.S. Tariffs: Timeline (IN10943, PDF)
CRS: Section 201 Safeguards on Solar & Washing Machines (IN10856, PDF)
USTR: China Section 301 – Tariff actions hub
USTR: 4年見直し後の最終アクション(2024/9/13)
White House: Tariffs on Canada, Mexico and China(2025/2/1)
Federal Register: EO 14257(Reciprocal tariff / 2025)
White House: Autos/parts tariffs(2025/4/3・5/3)
PIIE: US-China Trade War Tariffs (Up-to-Date Chart)
Reuters(2026/1/1:家具・キャビネット等の引き上げ延期)
※本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。最終判断はご自身でお願いします。


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